新築の値段の内訳は難しい!でも3つを知れば費用が丸わかり
家の費用には多くの種類が存在します。
しかも、とても難しいです。
難しくしている原因は、ハウスメーカーの見せ方の違いや種類の多さです。ハウスメーカーによっては、内訳が違ったり、名称が違ったりするので、見積もりを比較しても一見どれとどれを比べるのか全くわからない状態です。
そのため、どこを比べるのかというよりは、どこを見るべきか?またどのような費用なのか?これを把握すると全体像がわかってきます。その中でも、値動きがありハウスメーカーで値段格差が出てくるところを重点的にピックアップして説明します。
新築費用の内訳は大きく3種類に分かれるので、その3種類をわかりやすく解説していきます。
- どこを見るべきか?
- どのような費用なのか?
- 本体工事費
- 別工事費用
- その他の諸費用
抑えるポイントを確認しながら、3つの新築費用の内訳を見ていきましょう。
3つの大きな新築の値段の内訳を理解しよう
新築費用の内訳は大きく分けて、3つになります。
この3つの見方はハウスメーカーによって多少異なりますが、その点の注意事項も交えながら説明します。
まずは3つの内訳を紹介します。
- 給排水設備工事費用
- オール電化対応費用
- ガス工事費用
- 諸経費
- 仮設工事費用
- 廃棄処理費用
- 照明器具設置費用
- カーテン設置費用
- エアコン設置費用
- テレビアンテナ設置費用
- 光ケーブル引き込み費用
- 外構工事費用
- 地盤改良費用
- 地盤調査費用
- 各種契約の印紙代
- 地鎮祭費用
- 上棟式費用
- 粗品費用
- 引越し費用
- 家電家具費用
- 不動産取得税
- 固定資産税
- 火災保険料
- 地震保険料
内訳は以上の通りになります。次は、詳細内容を説明していきます。
新築の本体工事費の内訳
基本的な考えは、本体工事費は家そのものにかかる費用です。
家の費用は、よく坪単価で計算していくらか出ますが、そこに更にプラスしてかかってくる費用です。実際はこれ以外にもたくさんありますが、標準仕様として坪単価に含まれることが一般的なので省きました。
家の価格=家の本体価格+家の本体工事費
家の本体価格の部分が、坪単価を表している部分です。
それ以外の家の本体工事費の部分を、これから説明していきます。
ここでは特に値動きのあるものを書いていきます。ちなみに、本体工事費は付帯工事価格や別途工事費用など違う言い方をするハウスメーカーもあります。言い方の違いがあるので、内訳の中身で理解すると間違えることがありません。
家を買う時に大きな価格差が出るところが、まさにこの家の価格の部分です。
給排水設備工事
水回りに関する工事で、キッチン・トイレ・浴室・洗面室などに水を引き入れる工事です。
そのため、水回りがバラバラの位置になっていると、その分長い水道配管が必要になり費用が高くなります。なので、費用は間取りに影響受けたり、家の前まで水道配管が来ているかいないかでも費用が変わってきます。
オール電化対応
これはオール電化にするとコンロ周りにも電気を引き入れる工事が必要になります。
ガス工事
ガス管引き込みやメーターの設置がある為、工事が必要です。ガス工事に関しては、ガス業者によって費用が変動します。
諸経費
基本的には、他の費用で計上できないものを諸経費に含めます。そのため、いろんなものがありハウスメーカーでも違いは多くあります。
実際何を諸経費として落としているのかわかりにくいところですが、必要経費であることは間違いありません。しかし、異様に諸経費が多い場合は、何に使っているのか確認しておいた方が無難です。
仮設工事
実際に家を建てる時に大工が使用する設備費用です。例えば、仮設電気・仮設給水・仮設トイレ・足場などです。
これは工事期間が長引くほど使用する日数が増えるので費用も増えます。また、ハウスメーカーによっては、付帯工事費用という名称で仮設工事費用やその他も含めて表示している場合もあります。
廃棄処理
工事中に出た廃棄物の処分費用です。木材の切れ端やその他のゴミなどがあります。これは家の大きさや仕事のやり方でも変わってくるので、ハウスメーカーでばらつきがあります。
重要!坪単価の見方に注意!本体工事費にひそむ落とし穴
ここの本体工事費で少し話しておきたい事があります。
それは坪単価と本体工事費に密接な関係がある事です。
実は安い家は本体工事費で決まると言っても過言ではない
先ほど坪単価の注意点を話しましたが、実際に坪単価が安いから確実に安いハウスメーカーではないのです。そのため、家の値段は、本体価格と本体工事費の合算で比較して見なければ、安い家かわからないのです。
しかし、家の価格はここだけで決まるものではありません。もともとついている標準装備のクオリティーが低いものも、後々の失費につながるのです。
新築の別工事費用の内訳
家の本体に付属させる設備や、駐車場や庭などにかかる費用です。
ここは見積もりに含めないハウスメーカーもあります。先々のことで詳細な金額がわからないので、見積もりに含めない場合もあります。
しかし、この費用は絶対かかってくる費用なので、自分たちでちゃんと把握しておく必要があります。自分たちの裁量で決められる部分もあり、ここはハウスメーカーでの大きな違いはありません。
照明器具設置
間取りを作成する時に、電気図面で照明の設置場所を決めたと思います。そこに実際に照明をつける費用です。照明は間取りによって数も違い、明るさや色合いも個人の好みがあります。
そのため、基本的に照明は標準としてはつきません。自分たちで選んで決めていくので、大体の金額を見積もり上にのせています。ちなみに、照明はハウスメーカーに任せないで、自分たちで買って設置すれば格段に安く設置できます。
カーテン設置
間取り作成時に窓をいくつか設置したと思います。その窓につけるカーテン設置費用です。
これも特注でなければ、自分たちでホームセンターやネットで買って取り付ければ安くできます。しかも、窓の特性を知る事でもっと安く抑える事が可能です。
エアコン設置
これは言葉通りで、エアコンを設置する費用です。たまに見積もり上にのっていますが、基本的に、自分たちで電気屋で買って電気屋に設置してもらうので、見積もり上の表示はいらないと感じます。
しかし、総合的な見積もりを出したい場合は、入れておくと後々余計に費用がかかったというオチにはなりません。
テレビアンテナ設置
テレビですが、基本的に家のテレビ用コンセントに繋げばすぐに見れると思っている人が多いですが、実際はコンセントはあってもテレビアンテナを設置しないと見る事ができません。
そのため、別にテレビアンテナ工事が必要になります。
光ケーブル設置
光回線のネット環境を使う人は、光ケーブルを引き込む工事が必要になります。
今では光ケーブルを使って、安いひかり電話にしたり、チャンネル数の多いテレビを見る人も多くなりました。光ケーブルを使ってテレビを見る人は、テレビアンテナ設置が入らなくなります。そのため、テレビアンテナを設置する前に、光ケーブルを設置する事も検討してみましょう。
外構工事
家の外回り全般にかかる工事費用です。駐車場や庭や隣の家との境目にブロック塀を作ったりします。大体60坪あたりの土地に30坪の家を建てたと仮定すると、外回りは安くても50~70万円はかかります。
地盤改良
とても高い費用です。実際に土地を買ってから地盤調査を行い、家を建てる強度がないと判断されたら、土地を改良する必要がでてきます。
土地の状況にもよりますが、大体30坪あたりの家で60~100万円かかります。木造と鉄骨の場合は家の重量が違うので、費用が変わってきます。もともと地盤が強ければ、地盤改良費は一切かかりません。
新築のその他の諸費用の内訳
行事や調査や税金などにかかる費用です。これも他のハウスメーカーでは、諸経費という言い方をするところもあります。ここは決められた費用になるので、どのハウスメーカーも正直変わりません。
地盤調査
土地を買った後に、家を建てるだけの強度があるのかを調査します。家30坪あたりで調査費用と地盤の保証申請費用込みで10万円程度かかります。
各種契約の印紙代
家の取引や土地の取引など大きな金額が動くものは、経済的利益があるので収入印紙を貼って重要な文書であることを証明するとともに、印紙税として税金がかけられます。
印紙税は金額によって決まりがあるのですが、総額3000~4000万円の家と土地であれば、5000~20000円程度の印紙税になります。
地鎮祭
地鎮祭の準備もたくさんありますが、ハウスメーカーで頼めば一式揃えてくれる事が多いです。基本的に、神主に手渡す謝礼が1~3万円程度かかります。
上棟式
どこまで盛大にやるかでも変わってきますが、最近では簡単に済ますケースが多いので5万円程度ですみます。規模にもよりますが、多くても20万円以上はいかないと考えられます。
粗品
近所に挨拶回りに行って手渡す粗品になります。タオルでも十分ですが、土地によって風習が違う場合があるので、ハウスメーカーの担当者に事前に確認してもらいましょう。
また、近接する3件もしくは4件程度まわれば十分です。1000~5000円程度ですみます。
引越し
引っ越しは業者に頼むのも良いですが、新築を建てて全て新しい家電や家具に変更する場合は、電気屋や家具屋に設置まで頼んでおけばほとんど費用がかかりません。
それ以外の私物は自分の車で運べば十分だと思います。もしくは少し大きい荷物があれば、レンタカーでトラックを借りて大人2人で運び込んでしまえば、引っ越し業者で10~30万円かけるより、レンタカーで1~3万円で済ませる方が断然お得になります。
家電家具
家電は冷蔵庫・洗濯機・レンジ・炊飯器・テレビなどがあり、家具はダイニングテーブル・ソファ・テーブル・タンスなどがあります。
どこまで買い揃えるかでも違いますが、100万円程度はみておいた方が良いでしょう。
不動産取得税
土地を買って家を建てた場合に発生する税金です。不動産取得税には軽減措置が取られるので、税金は基本的に0円か数千円ですみます。
固定資産税
自分が所有する土地・建物には固定資産税という税金がかかります。
税金の費用は、土地・建物の広さでも変わってくるので一概に言えません。郵送で届く納税通知書を確認して支払いましょう。
ちなみに新築に関しては、通常であっても最初3年間は半額に軽減されて、長期優良住宅の申請が通っている家であれば最初5年間は半額に軽減されます。さらに上の基準を満たせばより多くの軽減措置を受ける事ができます。
火災保険料
家が火災になった場合に、保証金が出ます。火災保険は基本的にローンを組む場合には、強制的に入らなければならない保険になります。
地震保険料
地震・噴火・津波によって全損・大半損・小半損・一部損の倒壊や焼失の割合によって保証金が決まります。
ちなみに地震によって起こった火災は、地震保険でしか保証されないので注意してください。
まとめ
新築費用の内訳は細かいものを一つ一つあげるとよくわかりません。
しかし、大きな3つの種類に分類すると、それぞれの意味合いがわかり全貌が見えてきます。その中でも、家の価格に大きく影響してくるところが、本体工事費です。これらの内訳を理解しておくと、安い家を買う事が叶います。
しかし、坪単価の見せ方には注意してください。坪単価が安い家がローコスト住宅にはならないのです。新築費用の内訳を知って、ハウスメーカーの見積もりを十分比較してみてください。
このように、新築の内訳費用がわかったら、失敗しない家づくりを始めましょう。
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