【家づくり】間取りの考え方は生活スタイル・ゾーン・動線が重要
家づくりの基本は、間取りから!
間取りの考え方次第で、生活はガラッと変わります。
そして、間取りの失敗を招くのは、間取りを決める段階で、生活スタイル・ゾーン分け・動線を決めていない事に原因があります。
何より最初に軸を決めないと、途中で間取りがぶれぶれになります。
だからこそ最初が肝心なのです。
- 3つの生活スタイルから未来の間取りも考える
- 3つのゾーン分けで必要な間取りを組み込む
- 5つの動線から学ぶ!間取りの在り方
それでは重要な3つの方法から、自分たちの理想の間取りを作っていきましょう。
もくじ
3つの生活スタイルから未来の間取りも考える
家族って結局一生同じ屋根の下で暮らすのだろうか?
この考えが生活スタイルを考える意味です。
だからこそ、今だけではなく、未来の家族の姿も考えていきましょう。
- 家族は増えるのか?
- 子供が大学進学を期に一人暮らしになるのか?
- 子供がお嫁に出る?
- 親との同居はあるのか?
- 子供と結婚を期に同居するのか?
- ライフスタイルの変化はあるのか?
- 今後の子供との生活
- 今後の親との同居
- 今後の息子家族との同居
この先で、3つの生活スタイルを説明します。
今後の子供との生活を考える
この先子供が生まれて家族が増える可能性があれば、子供部屋の数を増やしたりリビングの大きさを大きくする必要性が出てくるかもしれません。
また、子供が大学進学を期に一人暮らしを始める為に、家を出る可能性もあります。
しかしその後、結婚をして実家に入る為に戻ってくる可能性もあります。女の子であれば結婚を期に、実家を離れてしまうかもしれません。
このように考えると、子供は実家にずっといない可能性の方が高いのです。
子供は大学進学や就職でめまぐるしく生活が変化していきます。
親と過ごす期間は長くても17年くらいになるでしょう。
だからこそ、その先も見据えて間取りを考える必要性があります。
【補足】減築リフォームという発想
あまり知られてはいませんが、子供が離れて夫婦だけで生活するようになってから、減築リフォームをして平家にしてしまう人もいます。その分固定資産も減るので減税対策にもなります。その為夫婦2人になった時に、1階だけで不自由しない間取りにする考えもあります。
今後の親との同居を考える
家を建てたという事は、大体の人が親元を離れたことになります。
しかし、自分の親も高齢になっていきます。
今は考えにくい未来ですが、実際に介護が必要になれば、一緒に住む事も十分にあるのです。
しかし、新築を建てるという事は楽しい未来を描く事です。
今後の親の事をあまり考えない人が多いのが事実です。後でどうにでもなると考えるのですが、実際は事が起こると結構揉める案件なのです。
そのため、親との同居も片隅にとどめておいて、間取りを考えていきましょう。
今後の息子家族との同居を考える
意外にまだ根強く残るのが、長男は結婚したら実家に入らなければならないというしきたりです。
実際は長男が実家に入ることについてですが、現在では新築を建てて親元を離れる人も多くなってきました。そもそも結婚相手と揉めるケースが多く、実家に入らない人が増えてきたのです。
そのため、家を建てる段階で自分の息子が家に入る事は考えない方が良いと思います。強制的に二世帯でも住みやすい間取りを考えてしまうと、逆に不都合になる事の方が多いです。
しかし、ちょっとした工夫を入れておくのは有りだと思います。
3つのゾーン分けで必要な間取りを組み込む
まず3つのゾーンは、ゾーニングで決まります。
失敗しない間取りは、ゾーニングで99%決まるといっても過言ではありません。
それぐらいに重要です。それではゾーニングについて説明していきます。
ゾーニングとは
建物の中の間取りを細かく決めていく前に、まずは大きくいくつかのゾーンに分けていく作業のことです。
ゾーニングがなぜ必要なのか
意外に最初から細かい間取りを決めていこうとすると、途中でよくわからなくなるケースがあります。
それは最初に軸が決まっていないからです。
軸が決まっていないと、間取りの変更を繰り返す度にどんどん軸がぶれていきます。結局この部屋の用途は何だったっけ?なんて、迷う事があります。その為にも必要なのがゾーニングです。
ゾーニングはいわゆる大きな枠組みで、なんの用途の部屋なのか?どういった配置で考えるのか?といった軸の部分です。この必要性は実際に間取りを作っていく時に、実践してみて初めて気付きます。
間取りは思っているよりも、作っている段階でたくさん変更します。最初はこう思っていたけど、図面にしてみたら違ったというケースが多々あるのです。間取りは頭の中で描いている時より、実際に書き出すと問題点がたくさん出てきます。
ゾーニングの具体例
まず自分たちの欲しい部屋やスペースをピックアップしていきます。
- 玄関・玄関ホール
- 土間
- リビング
- ダイニング
- 客間
- キッチン
- トイレ
- 洗面室
- 浴室
- 収納スペース
- ウォークインクローゼット
- 書斎
- 趣味の部屋
- 夫婦の部屋
- 長男の部屋
- 長女の部屋
- 廊下
- 階段
- ベランダ
- 庭
- 駐車場
この後に効率や機能性を考えて先ほどあげた部屋・スペースを3つのゾーンに分けていきます。
- リビング
- ダイニング
- 書斎
- 趣味の部屋
- 夫婦の部屋
- 長男の部屋
- 長女の部屋
- キッチン
- トイレ
- 洗面室
- 浴室
ごく一般的なのが、パブリックゾーン・サービスゾーンが1階にあり、プライベートゾーンが2階にある間取りです。
考え方は、1階は家族が集まる場所になり、共同で使用するものを設置するのが、効率が良く利便性にもすぐれるからです。
2階はプライベート空間を大事にするので、共同スペースはトイレくらいで、後は廊下とベランダがあれば十分です。
組み合わせ・有効スペースとして活用
先ほどあげたゾーン分けの中に、どこにも分類されていないところがいくつかあります。例えば、収納スペース・ウォークインクローゼット・廊下・階段・ベランダ・庭・駐車場です。これらは組み合わせや空きスペースとして活用します。例えば、収納スペースは個人の服や小物を整理するスペースとして、長男の部屋と組み合わせます。空きスペースを廊下とした場合、部屋の音漏れが気になるようなプライベートゾーンであれば、子供部屋と夫婦の部屋の間に廊下を置いて、空間を設けて音漏れを防ぐ有効スペースとして使用する事もできます。
5つの動線から学ぶ!間取りの在り方
間取りは5個の動線を考えると、効率が上がり、更に家族が円滑になります。
何より生活する上での、効率・利便性・家族のコミュニケーション・エチケットなど多くの問題は、間取りと動線で解決します。まず基本になる事例を5つあげていきます。
主婦の家事の動線
一番大事と言っても過言ではありません。
なぜなら毎日行う事なので、負荷が多ければ多いほどどんなに几帳面な人でも確実にずさんになっていきます。実は綺麗に保たれる家は、家事の動線がしっかりできているのです。
一般的には、キッチンを軸にして右手に洗面台と浴槽があれば、左手から庭にでて洗濯物を干したりゴミ出ししたり出来る一直線の動線です。
家族とのコミュニケーションの動線
大事なのは、帰って来た家族がリビングを通って階段で2階にあがる動線です。
子供も大きくなっていくと、自分の部屋にこもりがちになります。少しでも家族とのコミュニケーションを取れるように、玄関から2階に直通できる間取りではなく、必然的に家族と顔を合わせる動線です。
そのため、玄関からリビングを通っていくしか2階にあがれない動線にするのも、家族のコミュニケーションという意味では大事なポイントかもしれません。
リビングにお客が来る過程の動線
リビングにお客を招き入れる事もあると思います。
その場合に、基本的にはサービスゾーンである家族が共同で使う場所は見えない動線が好ましいです。共同で使う場所は生活感がどうしても出るので、良い見栄えとは言えません。
最近では、リビング・ダイニングをつなげてキッチンもオープンキッチンで綺麗に見せる仕様も多いので、仕様によってはキッチンまでは見えても問題ないと思います。
またトイレまでの動線と、トイレをリビングから離すのも、エチケットとしては効果的です。誰でもトイレの音は気になるものです。
通勤・通学で家を出る動線
起床して個人の部屋から1階に降りて、ご飯を食べて洗面室で準備して玄関に向かう動線も、極力最小限に抑えたいところです。
これも家事同様に、毎日の行動であり簡単な動線にする事で、朝の時間を有意義に過ごせます。
衛生面の動線
例えば、汚れた服などを持ってあっちもこっちも通っていくのは衛生的によくありません。
基本的には1階であれば、トイレ・洗面室・浴室は一部にまとめて設置した方が良いです。
収納スペースが足りなかった問題を解決するには?
収納スペースが足りない!と後悔する人がとても多いです。
結果的に収納スペースを多くしたらいいのか?と言う人もいますが、安易に増やしてしまうともったいないです。使わない収納スペースほど無駄なスペースはありません。だからこそ皆さんは極力収納スペースを減らしてしまう傾向にあり、後で少ないと後悔するのです。
しかしそれもわかっていながら、収納スペースについて深く考えている人はあまり多くはいません。
だいたいこのくらいあれば問題ないかなと簡単に決めてしまいます。
実はこの計画性の無さが後悔につながっています。
実は収納にこそゾーニングが必要です。
どのような物をどこにしまうのか?まずは必要な物をピックアップして、その後にどこにしまうのかをちゃんと位置付けをします。これを行なっていくと、どのくらいの収納スペースが必要か明確にわかってきます。収納こそ、ちゃんとしたゾーニングをしましょう。
まとめ
間取りを失敗させない為にも、重要な生活スタイル・ゾーニング・動線について書きました。
これは本当に大事なことです。
新築を建てる上で、生活を豊かにするのは間取りです。
その間取りを失敗させないことこそ、幸せな未来に繋がります。ぜひ参考にしてみてください。
それでは、幸せな間取りを作って、素敵な家を建てるために、家づくりの計画を立てましょう。
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