上棟式は簡易な流れがいまどき!施主が行う7つのこと
上棟式は、着工後にすぐ行われる行事です。
日取りは、大安・先勝・友引が良いとされます。
この日に、大工や現場監督が総動員して、家の柱を全部組みあげます。基本的には丸一日かかります。
大工さんにとっては、大仕事の1日になります。そのため、上棟式は安全祈願でもありますが、頑張ってくれる大工さんをもてなす行事でもあります。
そのため、上棟式(棟上げ)は、工事の安全を祈願して、施主が職人さんをもてなす日になります。
そのため、施主のやる仕事は盛りだくさんです。
しかし、最近では、簡易な流れで行われる上棟式(棟上げ)がほとんどです。
次の7つの流れを知っておけば大丈夫です。
- 上棟の儀を行う
- 棟梁に挨拶をする
- 1回目休憩時間のもてなし
- 昼休憩のもてなし
- 2回目休憩時間は簡単に済ませる
- 施主が挨拶をする
- 直会を行う(簡易的)
少し忙しいですが、上棟式の流れを知ると意外に簡単にできるので参考にしてみてください。
また、ハウスメーカーに任せてしまう略式なやり方もあります。
それでは、簡易的な上棟式を詳しく説明していきます。
もくじ
上棟式(棟上げ)の簡易的な一連の流れ
上棟式の1日の作業を上から順を追って簡単に説明します。
①上棟の儀
施主が建物の四方に酒・塩・米をまいてお清めをします。ハウスメーカーで事前にやってくれる場合もあります。
②棟梁に挨拶
初めて棟梁との顔合わせになると思います。現場を取り仕切る棟梁は、上棟式の後も長くお世話になるので、顔・名前を覚えておきましょう。一言よろしくお願いしますと、声をかけておきます。
③休憩時間・10時位
1回目の休憩です。皆さんにお菓子やお茶をあげてください。はじめの休憩なので、棟梁や大工に声をかけてお菓子を分けて回るのも良いでしょう。または、みんなが集まるテントなどに置いて、自由に食べてくださいと声をかけるだけでも良いです。
④昼の食事休憩
事前に用意してあった弁当を配ります。事前に弁当屋さんに配達してもらう段取りになっているのであれば、少し早めに到着するようにしましょう。時間に遅れても大工は時間が来れば休憩を取るので、中途半端に待たせてしまう事になります。また配達ができない場合は、自分で取りに行く人もいると思いますが、施主の仕事がなければ自分の都合で現場を抜けても全然大丈夫です。
⑤休憩時間・15時
2回目の休憩は自由にやってもらいましょう。ここでは、お菓子の補充や冷えたお茶を用意しておくだけでいいです。
⑥作業終了。施主の挨拶
ここでは、施主・ハウスメーカーの担当者から、棟梁・大工に労いの言葉とこれからの工事の安全について話します。
⑦直会
乾杯後、料理やお酒が振る舞われてその後祝儀を手渡します。しかし今は、料理などは無しで、お土産を施主から棟梁・大工一人一人に手渡して終了になる簡易的なケースが増えています。
上棟式(棟上げ)でかかる費用はいくらか?
簡易的なケースで考えると次のようになります。
- 人数分の弁当(棟梁・大工・現場監督・ハウスメーカー担当者)
- 休憩の時のお菓子(バラエティパックなど)
- 人数分のお土産代(ビール6パック分とおつまみなど)
人数にもよりますが、簡易的なケースの場合は15人いたとしても全部で3~5万円程度かかります。
これを昔ながらのやり方で祝儀と直会をしっかり行うと全部で15~17万円程度はかかってきます。
今は祝儀・直会・餅まきなどはやらないケースが増えていますが、家系であったり地域の風習もあるので事前にハウスメーカーに確認してもらうと良いでしょう。
【超簡単】略式で済ませる上棟式(棟上げ)の方法はないのか?
もっとも簡単な例ですが、上棟式をやらないケースです。最近では増えてきている傾向にあります。
または、ちょっと意味合いは変わってくるのですが、安全を祈願するという意味で、地鎮祭をやったら上棟式をやらないケースや、地鎮祭をやらなかったから上棟式をやるというケースもあります。
しかし、実際に上棟式をやりたいという人は、ハウスメーカーに代行してもらうのが簡単なやり方です。基本的には頼めば快く代わってくれます。
例えば、弁当の手配やお菓子の買い出しもお願いしてしまえば、施主が行う仕事は挨拶とお土産の手渡しだけになります。
せめて最後だけはしっかりと労いの言葉と、お土産を顔を見て手渡したいものです。
上棟式(棟上げ)のお弁当
上棟式で用意するお弁当の注意点を説明します。
上棟式の弁当はほっともっとで十分
上棟式では、上等なお弁当を意識するかもしれませんが、ごく一般的で自分たちもたまに買うような地元のお弁当屋さんで十分です。
自分の場合は、近所のほっともっとにしました。
しかし、コンビニ弁当はあまり良くないので避けましょう。
お弁当の種類としては、幕内などの数種類のおかずが入っているものが喜ばれます。大工・棟梁にも食べ物の好き嫌いがあるので、偏りのある焼肉弁当や唐揚げ弁当などは控えておきましょう。
- 普通のお弁当屋さんで問題ない
- コンビニ弁当は控える
- おかずの種類が多い幕の内弁当が好まれる
【上棟式(棟上げ)が雨で中止】弁当を頼む時の注意点
上棟式が、雨で中止ということも十分にあります。
そのため、お弁当のキャンセルがきくのか確認しておきましょう。
最悪、上棟式当日が雨で延期になった場合、キャンセルがきかずに大量買いという悲しい結果になります。
また、弁当の種類でキャンセルの有無が決まるので注意しましょう。
ちょっと贅沢に特注弁当を頼んでしまうと、キャンセルが利かない事が多々あります。そのため、特注ではなく、一般的なお弁当の特上弁当にしておくと良いです。
また、実際に人数を確認してから人数分の注文をしても、急な人数の変更があるかもしれません。そのため、用意する人数より2個くらい多めに注文しておきましょう。
上棟式(棟上げ)当日の弁当の配達に注意
弁当の数が多いので、弁当屋に頼むのはせめて1週間前までに行います。数日前では、注文を受け付けられなくなる可能性があります。
また配達ができるかの確認も行なっておきましょう。
意外に伝わりにくいのが配達場所です。実際に家が建っていないので、カーナビで住所を打っても位置が表示されません。
近くに目印になるような建物があれば別ですが、事前に簡単な地図を書いて場所を説明しておかないと、時間になっても配達が到着しない事態になります。
- お弁当は1週間前までに注文しておく
- まだ配達場所の住所が無いので、場所を説明しておく
- お弁当のキャンセルがきくのか確認しておく
- 特注弁当は控える
- 2個ぶん多めに注文しておく
家の上棟式(棟上げ)の差し入れ
大工さんへの差し入れは、
- 何がいいのか?
- どうやったらいいのか?
説明します。
上棟式(棟上げ)の飲み物・お菓子の差し入れは何が喜ばれる?
お茶とお菓子です。飲み物は、甘いものや炭酸のものや天然水よりは普通のお茶が好まれます。
お茶も休憩時間によって、緑茶・玄米茶・麦茶など分けてあげると親切です。ペットボトルのものでよくて、事前にスーパーなどで安いものを箱買いしておくと、出費を抑えることができます。
当日は、クーラーボックスや保冷バッグに保冷剤を入れて冷やして現場に持っていくと良いでしょう。お菓子は、バラエティパックなどの小分けになったお菓子が好まれます。
甘いお菓子・塩気のあるお菓子を1:1くらいで用意しておくと良いです。飴も用意しておいたら、意外に好評でした。
ちなみに大工さんは重労働なので、ちょっと味の濃いものの方が好まれます。
- 緑茶・玄米茶・麦茶などが好まれる
- 小分けのお菓子が好まれる(甘いもの・塩気のあるもの)
- 味は濃いめが好まれる
大工さんへの差し入れは施主が必ずやるべき?
基本的には施主が事前に用意して出す形になります。
しかし、必ずしも施主がやらなければならないというわけではありません。
用事があって出席できない場合もあると思います。
その場合は、ハウスメーカー担当者に全部の段取りを頼むことも可能です。もしくは、午前だけや午後だけの出席でも良いです。そこは施主のお気持ちになります。そもそも上棟式をやらない人もいるので、やるだけでも十分なもてなしになります。
差し入れの渡し方はどうやったらいい?
休憩時間になったら、事前に用意して放置というのはあまりにもお粗末です。
はじめの休憩だけは、大工さんも遠慮がちで置いてあるお菓子に手をつけない人もいます。なので、全員との顔合わせの意味も込めて、声をかけながら一人一人に手渡すのがとても親切です。
でもちょっと恥ずかしい人は、こちらにお茶とお菓子を置いてあるので自由に持ってってくださいと、一言声かけをしてあげるだけでも十分です。
その後の休憩では、事前に用意して監督に伝えておくと、後は自由にやってくれます。はじめの休憩時間以外は、大工さんに自由にやってもらう方が気を使わなくていいのでお互いに楽です。
上棟式のお土産
上棟式のお土産はどういったものがいいのか説明します。
最後に手渡すお土産は何がいいの?
300mlの日本酒・3合程度の赤飯の折詰のセットか、ビール6本パック・おつまみのセットのどちらかで良いです。
正直赤飯の折詰は暑い夏などは保管が利かないので、事前に用意するのは心配です。
しかし、ビールとおつまみのセットの方は、事前に用意しておけるので簡単です。用意したら和紙の紙袋に入れると様になります。
昔の習わし通りにお土産を用意する場合は?
ご祝儀とお弁当と日本酒になります。
お弁当の代わりにお菓子の詰め合わせにしたりする人もいます。
お弁当も日本酒も基本的には、祝・上棟記念・寿などののし包装にします。
ちょっと心配な最後の施主の挨拶は何が良い
基本的には今回の上棟式を無事に終えたことへの感謝と、今後の工事の無事を伝える言葉です。気持ちさえ伝われば、言い回しが下手でも問題ありません。
少し下手な言い回しですが、できれば素敵な家ができるのを楽しみにしているという、自分たちの期待や希望を言ってあげると、職人肌の大工さんには喜ばれると思います。
もし祝儀を用意する場合はいくら包む?
現場監督・棟梁は1万円・大工は5千円になります。
しかしこれも地域差があるので、ハウスメーカーに確認してから用意しましょう。
上棟は雨でもやるのか?
上棟式当日が雨になる事もあります。
木造のハウスメーカーの説明では、台風などの強風や豪雨でない限りは上棟を決行した実績が多くあるようです。
実際に、木の場合は乾燥が早く、基礎の水たまりの心配もありません。基礎から水が抜ける構造になっています。上棟で枠組みが完成しても、当分の間は風が入り湿気がこもらない構造になっています。数日後に晴れた日を迎えるとキレイに乾いてしまいます。
しかし雨の日の決行は、雨で床面が滑りやすく肌寒い事もあり、安全性に良くない事と、木材が水を吸ってしまうと通常より重くなるので、大工さんはとても重労働になります。大工の負担を減らす為にも、なるべく晴れた日で上棟式を行いたいものです。
しかし、天気だけは変わるものなので仕方がないのですが、なるべく天気予報を確認して未然に変更できる場合はハウスメーカーと相談して変更も検討してみましょう。
まとめ
上棟式は昔のように祝儀やお土産代で高額な失費はしません。
今は簡易的に行うのが主流になっています。
中には、上棟式を行わない人もいるくらいです。
それでも、重んじてしっかり行う人も今でもいます。ですが、気持ちさえあれば十分だと感じます。難しく考えずに、工事の安全祈願と大工・棟梁へのもてなしをする行事と思えば良いです。
最後に、上棟式を終えたら、夢のマイホームが建ち始めます。今後の新築の大事な流れを知っておきましょう。
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